自分と家族が考え抜いて墓じまいを決定したとしても、そのお墓にゆかりのある親族が黙っていない、という場面が多くあります。
特に墓じまいをしてしまった後だと、どうすることもできずに親族関係が壊れたり、その関係にひびが入ったりして今後に禍根を残してしまいます。
トラブルを避けるためにして何をしておいたらよいか、どう説得すべきかをご紹介していきますね。
目次
墓じまいでなぜ親戚トラブルになるのか?
墓じまいで親族のトラブルが起きるのは親族の一人一人がそのお墓に対しての考えや想いを持っているからこそなのです。
ですので、その気持ちを踏みにじってはトラブルを回避できませんし、より一層こじれるのです。
トラブルの内容は大きく2つに分けられます。
- 勝手に墓じまいなんて何を考えている
- 相談も無しになにをやっているんだ
という親族が自分に事前に知らされなかったショックでおこる感情的なトラブル。
そして、
- お墓がないとお参りとしてどこに手を合わせるかがわからなくなる
- 先祖代々眠っているのに、これからも代々守るべきだ
というお墓に対する考えの違いによるトラブルです。
親戚トラブルを回避するために
墓じまいを強行すること自体は可能ですがこれまでの親族関係を失い、その後の関係も難しいことになってしまいます。
出来ればそのようなことは避けたいですね。
トラブルの原因としてお墓に対しての考えと感情があるのであれば、その部分を対策することによって防ぐことができます。
墓じまいをする前に相談を
回避する方法は「事前に相談し納得してもらう」ことです。
先に話しあっておけば、後から「相談もなく勝手にやったな」と言われることを避けることができます。
とにかく事前に先祖代々のお墓の関わりのある親族に連絡を入れることですね。
ただその時に「墓じまいをします」と決定事項を伝えてしまうと、「勝手に決めるな」というトラブルを引き起こしかねません。
ですので、あくまで「お墓のことで相談があります」とまず伝えましょう。
相談を持ち掛けることで親族も聞く姿勢を持つことができますし、お墓に対してどう思っているのかを話し合う機会もできます。
話し合うことで相互理解が深まり、今後の親族関係もいい関係を保てます。
墓じまいをする理由を伝える
親族に相談した時に何故墓じまいをしたいのかを誠心誠意伝えましょう。
- 遠方でお墓参りに来れず心を痛めていて、近くの納骨堂で供養したい
- 独身で後継ぎがおらず、墓の維持管理ができなくなっては先祖に申し訳がない
- 子供はいるが海外や遠方に出ており、戻ってくる予定がなくお墓が荒れてしまい、いずれ無縁仏になるのを心配している
など、貴方が墓じまいをする理由を聞いてもらいましょう。
そこに「それでも代々墓を守っていくべきだ」という親族もいるでしょう。
それが難しい理由をあげ、別の方法できちんと供養をする旨を丁寧にわかってもらえるまで伝えるのです。
自分が楽をするために墓じまいをするのではなく、むしろ先祖供養をしっかりと自分の元で行うのだという言う意思を伝えるのがポイントです。
墓じまいの後のこと伝える
墓じまいをした後、その遺骨をどうしようとしているのか伝えましょう。
年配の親族の中には、
- 墓じまいなんて罰当たりだ
- 先祖に申し訳ない
- お参りに行けなくなる
などという感情を持つ方もいらっしゃいます。
その後の供養を心配しているのです。
その感情自体は人それぞれですので決して否定しないようしましょう。
供養の事を思っての発言ですので、その供養をきちんと自分で行う意思があることを伝えればわかってもらえる場合が多いでしょう。
墓じまいをした後の遺骨を、
- 自分の近くの納骨堂に納めようと考えている
- 海に散骨しようと考えている
- 自分の近くの寺へ永代供養を考えている
などと、ここでも決まっているという言い方は避けて「今はまだ検討段階」と伝えるようにすれば大きな反感は買いにくいものです。
ただ、散骨についてはまだまだ理解が乏しかったり、遺骨を失うというイメージを持っていたりする場合がありますのでより配慮が必要です。
まとめ
墓じまいのトラブルは墓じまいをする理由、供養への考え方などを先に親族へ相談しておくことで回避することができます。
トラブルを回避するために焦らず時間をかけて行うようにしましょう。